珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

2/11(火)営業します ※再度のご案内

 おはようございます。今朝仕込みに降りて外を見たら、うっすらと雪が積もっていました。一時晴れ間がのぞいたものの、8時過ぎからまた降り出しています。オープン後、雪模様は2度目。窓越しに見える雪はけっこうキレイなものです。今日はスローペースになりそうですが、店内暖かくしてお待ちしております。

 さて、先日ご案内しましたとおり、あさって2/11(火)、通常は定休日の当店営業いたします。ちなみに同じ火曜定休の「蕎麦 ほり場」さんも開けられるそうです(昨日の夜、おそばを食べに伺った折に聞きました。行かれる方は一応、事前にご確認くださいね)。

雑誌雑感

1.暮しの手帖。先月発売された早春号から、北川史織編集長による新体制がスタートした。前号の最後で編集長交代の報に接したときは、なんだか急な感じがするし、しばらくの間は誌面もそんなに変わらないのだろうなどと思っていたのだけれど、いざ開けてみたらけっこう違って感じられた。といってもぱっと見の印象なので、中身*1というよりデザインの影響だと思う。具体的にはキャプションのゴシック体だったり、随筆タイトルの飾り文字だったり、書体周りに変更が多い気がする。あとは写真の色合いも少し変わったかも。ちなみに当店では早春号の入荷に伴い、店内のバックナンバーも早春号に入れ替え済。気になる方は比べて眺めてみてください。

暮しの手帖 5世紀4号

暮しの手帖 5世紀4号

 

 

2.ブルータス。最新号の特集が「ブレンドとモーニング」特集だった。ブレンドもモーニングも提供している店であるからには一応チェックせねばなるまい*2。ということでつらつら読んでいると、紹介されていたディモンシュのブレンド豆「TRAVESSIA」に目が留まった。ブラジル音楽好きの堀内氏らしいネーミングだなと思ったら、ミルトンナシメントの妹夫妻が所有する農園の豆を使っているとのこと。そりゃあ、トラベシアって付けますよね。

 

*1:ホルトハウス房子さんの位置(エプロンメモの手前)に日野明子さんの連載が始まっているのに気付いたくらいで、まだあまり読めていません

*2:ここ数年、ブルータスで珈琲といえばなんとかウェーブですから、その手のムーブメントにあまり興味関心を持てないでいる店主としてはスルーしても良さそうなものでしたが

最近読んだ本

 今年に入ってから書籍の購入ペースを落としている。というのも、読んでいないのに店の書棚に並べてしまった本*1がぽつぽつとあって、まずはそっちに手をつけているから。一旦は自宅の書棚に引き上げることも考えていたのだけど、そういう本に限って手に取られるお客様がけっこういらっしゃる。そんなわけで店には置いておいたまま、とにかく営業時間外に読んでしまおうという方針に変更した。どれも良い本ばかりだったので、少しずつ感想めいたことも書き残しておこうと思う。

橙書店にて

橙書店にて

 

橙書店にて/田尻久子(2019, 晶文社
 熊本の個人書店「橙書店」*2店主による3冊目のエッセイ集。昨年読んだ1冊目のエッセイ*3が気に入り、毎度著作が出るのを楽しみにしている。今回は橙書店を巡るひと・もの・ことにフォーカスが当てられていて、未訪の自分としては読んでますます行ってみたくなった。
 書店が舞台なだけあって本もたくさん取り上げられているところ、本書も上述の一冊目と同じく、巻末に著者名とタイトルの一覧がまとめられていた。あの本なんだったっけ・・・と、記憶を頼りにページを行きつ戻りつするのも楽しいものだけれど、一覧になっているのはやっぱりありがたい。

 

コーランを読んでみよう/山田慶兒(2011, 編集グループSURE

 黒川創氏をはじめとするSUREお馴染みの面々が、科学史家の山田慶兒氏を導き手にコーランを読み解いていく。後半になるにつれ仏教やキリスト教との比較論なども出てきて話はどんどん広がっていくも、これもまたSUREによくある座談形式なので取っ付きにくさは薄い。イスラムにまったく疎い自分にもすいすいと読み進めることができた。

 本文で言及されていた、気になる本:
・ゲオルギウ「マホメットの生涯」
大川周明「回教概論」(竹内好が高く評価)
・オマルハイヤームの詩(知的な煩わしさからも解放されることの喜び=中国隠者との共通性)

 

わたしと霊性

わたしと霊性

  • 作者:服部 みれい
  • 出版社/メーカー: 平凡社
  • 発売日: 2019/09/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
地球の新しい愛し方―あるだけでLOVEを感じられる本

地球の新しい愛し方―あるだけでLOVEを感じられる本

  • 作者:白井剛史
  • 出版社/メーカー: 青林堂
  • 発売日: 2019/08/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 わたしと霊性/服部みれい(2019, 平凡社

 地球の新しい愛し方/白井剛史(2019, 青林堂
 この2冊を並べたらピンと来る方もおられるかもしれない。うちは夫婦揃って某ネットラジオのリスナーゆえ、そういう意味で昨年の必読文献といってもいい2冊をようやく読み終えられて満足した。

 感想を書きたいのは山々なれど、どちらも内容には触れない方がよいと判断し、以下、本当にどうでもいいことをひとつ。「わたしと霊性」の編集を担当されたKさん、昔パンラボをやっていたあのKさんと同じ方だとすると、当時書いていた個人ブログのある記事*4にコメントをもらったことがある。だから何?という話ではあるのだけれど、お名前が出てきたくだりを思わず二度見してしまった。

 

続々 果てしのない本の話 (アカツキプレス)

続々 果てしのない本の話 (アカツキプレス)

 

続々 果てしのない本の話/岡本仁(2019, オークラ出版

 本とその周辺(音楽、映画、人、店、街…カルチャー全般といった方がよさそう)をめぐるエッセイ。雑誌連載当時に目を通している回が多いものの、一気に読むと数珠繋ぎ感とともに、タイトルでもある“果てしの無さ”が際立つ。途中でしばしば起きる脱線がまた心地よい。
 途中、以前読んだことのある「アメリカのライト・ヴァース*5が出てきた。自分も映画「パターソン」からの流れで手に取ったのだけど、その頃とても慌ただしくしていて目当ての章*6を飛ばし読みするので精一杯だった。そんなわけでもう一度読みたい本もあれば、知っていて読んでいない本も知らない本も色々出てきて、やはり果てしないことである。
 巻末には誠光社の堀部さんとの共作エッセイ「古本十八哩/18 miles of books」が収録されている。こちらも読み応え十分。とりわけ伊丹十三に対するお二人の捉え方にはかなり頷けるものがあった*7

 

*1:なにか「積ん読」みたいに端的に言い表せないかなと考えていて、「陳読」というフレーズを思い付いたのだけど、語感にいまひとつエレガンスが足りない

*2:この店名は、著者が書店に先だち営んでこられた併設の喫茶「オレンジ」に由来するそう。喫茶オレンジ、響きからして良い感じ

*3:「ねこはしっぽでしゃべる」https://coffee-sankyo.hatenablog.com/entry/2019/06/21/000000 

*4:堀川松原のまるき製パン所関連だったような…

*5:西原克政著・港の人

*6:ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ

*7:何でもできてどこまでも趣味の良いところが“ぼくの伯父さん”的に括られがちなひとだし、自分も一通り読んできたけれど、多少なりとも年をとったせいか、あんなふうに啓蒙的な伯父さんだとちょっと煙たがってしまうのではないかと・・・

2月11日(火・祝)営業します

 おはようございます。2月に入ったところで一点お知らせです。2/11の火曜日は当店定休日ですが、祝日ということもあって営業することにしました。祝日と重なる定休日は初めてですね。直前になったらまたリマインドしたいと思っています。

 さて、本日も通常通り営業中です。今日からモーニングAセットのサラダのドレッシングをちょっと変えました。ベースの自家製豆乳マヨネーズは同じですが、味噌(手前みそです)に代えて、自家製塩こうじと練り白ごまを加えて仕上げています。

 お菓子のほうは小豆クリームケーキが完売したのでまた仕込みました。先日製菓担当が吐露しましたように、ケーキカットは程よく緊張を強いられる、開店前のひと仕事です。今日は一連の作業を美しくスピーディーに遂行すべく、ジャパンシステムの製造ラインを憑依させて乗り切りました。ということで本日も皆様のお越しをお待ちしております。

珈琲山居・店舗の基本情報

※ページ先頭に表示されるよう、先の日付で投稿しております。

【基本情報】

 店名  :珈琲山居(こーひー さんきょ)

 住所  :京都市北区紫野上門前町107(新大宮商店街沿い)

 営業時間:8時30分~18時

 定休日 :毎週火曜・水曜

 座席数 :16(カウンター4、テーブル12)※全席禁煙

  店内では自家焙煎による珈琲のほか、自家製のお菓子(全てヴィーガングルテンフリーです)、軽食類をご提供しております。
  また、開店から11時まではモーニングセットもございます。モーニングの詳細につきましては以下のリンク先をご覧ください。

  メニューのご案内(1)モーニングセット - 珈琲山居のブログ

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【珈琲豆のラインナップ】

 現在取り扱い中の豆はブレンドエチオピアボリビア、メキシコカフェインレス、インドです。それぞれの紹介は以下「続きを読む」をどうぞ。

 

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今日は良いお水あります(少しだけ)

 さて、その「蕎麦 ほり場」ご店主・堀場さんから、赤の宮神社の湧き水を分けていただきました。先日、お料理に使うお水の話になり、左京区住まいの頃には赤の宮神社のをよく使っていたという話をしたところ、さっそく汲みに行かれたのだそう。ありがたく頂戴し、今日は朝から珈琲を淹れるのに使わせてもらっています。もうすぐ無くなりそうですので、ありつけた方はラッキーということで。

ほり場さんのこと(2020/3/5 営業時間変更について追記)

www.instagram.com

 去る1/12(日)、当店近く*1に開業された「蕎麦 ほり場」さん。先週のお休みにようやく伺うことができ、昨日もお昼を食べてきました。手打ちの十割蕎麦や一品料理が美味しいのは勿論のこと*2、店主ご夫妻の穏やかで朗らかなお人柄も相まって、まだ知り合ったばかりというのに、われわれ二人はすっかり大ファンになっております。お店の前にオープン告知の貼り紙を見つけたのが昨年11月末頃だったでしょうか、“十割手打ち蕎麦と有機野菜”の謳い文句に、蕎麦も野菜も大好物な店主としては期待値高まるばかりの2か月間でした。こんな素敵なお店がすぐ近くにできて本当にうれしい。

 とにかくお店の内装やらお料理の素材選びやらグッとくるポイントは数多あり、営業の合間に更新するくらいでは全然書き足りないのがもどかしいところです。百読は一食に如かず、まずは一度訪問されることを強く強くお勧めします*3。ちなみに営業時間11時半から15時、金・土・日はお昼に加えて17時~20時も開けられています。定休日は火曜日です。どうぞよろしくお願いします。

※営業時間変更されました(2020年3月より)

11:30~15:00/17:30~20:30

・月と水は昼のみ。昼、夜ともに、おわり30分前ラストオーダー。

・火曜定休は変わらずです。

 

*1:当店からは大宮通を下がって徒歩1~2分、かしわの玉吉さんお隣です

*2:どこか里山を感じさせる澄みわたった味…!

*3:こんなノリで当店のおお客様にもお伝えしておりますが、すでに行かれている方もちらほら