・田中慶一さんの『京都喫茶店クロニクル』(2021, 淡交社)をようやく読みました。頁をめくる度に新たな発見と感心の連続でして、著者渾身の・・・!みたいなことばが紋切型でなく出てきてしまいますね。2019年のムック『KYOTO COFFEE STANDARDS』にも付されていた年表がさらに充実しているほか、巻末の相関図でお店どうしの繋がりまで一目瞭然。京都の喫茶好きならどこまでも面白く楽しめること請け合いですし、いち珈琲店主としても必読文献に位置付けたく。例によって本棚入りしておりますのでご来店の際にはぜひご一読を。いやー、すごい本が出ました。
・それにしても珈琲店を軸にした田中さんのお仕事、神戸*1、京都ときたらやはり次は大阪なのでしょうか。『甘苦一滴』での丸福珈琲店の連載*2とか、面白く読んだ記憶があるのですが。本書での木村衣有子さんとの対談では次はミルクホール、みたいな言及もあり、そちら方面への展開にももちろん期待しています。
・閑話休題。店内、豆のラインナップは中煎りにメキシコをご用意しています。エチオピアナチュラルが品切れとなり、代替品の扱いです。精製は水洗式なので味はすっきり、冷めてくると甘みが少し強まるような印象があります。なお、元々在庫が少なく、ご提供期間は1か月未満かもというところ。このメキシコが無くなったら次はルワンダが控えています。