珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

わたしが選ぶクリスマスアルバム10枚(過去テキストの再掲)

 クリスマスアルバムについての続き。以前、珈琲豆の紹介用リーフレット*1に載せたテキストのWordファイルが見つかった。古い方はもう5年も前だったので自分でもびっくりしたけれど、数年くらいでは古びない名盤ばかりであり、話のタネ*2にもなろうかということで再掲することにする。

 ※ちょっと量が多くなったので読みたい方は「続きを読む」からどうぞ。

 

 

正座して聴くべきわたしの好きなクリスマスアルバム5選」(2014年12月)

 

1.エラ・フィッツジェラルド / エラのクリスマス

エラのクリスマス(デラックス版)

エラのクリスマス(デラックス版)

 

  定番クリスマス曲のカバー集と、クワイアを従えた賛美歌集との2in1。聴き慣れた曲も多いのに、エラの歌唱が素晴らしくて本当に正座してもいい気分に。とはいえ堅苦しさは全くなく、27曲72分のボリュームながら何度でも繰り返してしまう。


 2.NRBQ / NRBQのクリスマス・ウィッシュ

Christmas Wish (Dlx)

Christmas Wish (Dlx)

  • アーティスト:Nrbq
  • 出版社/メーカー: Clang
  • 発売日: 2007/10/09
  • メディア: CD
 

 力の抜けたムードが実に彼ららしい。どこまでもエラとは対照的だが、この振れ幅もまたクリスマスという超メジャーイベントの奥深さだろうか。オリジナルのM3“Christmas Wish”は嶺川貴子からShe & Himまで、後のカバーも多い名曲。


 3.V.A / ミュージック・ダイアリー 12月−クリスマス・タイム−

  主に60年代のソウル、ポップスやジャズで構成された、日本企画のオムニバス盤。The Singers UnlimitedのコーラスM1、大滝詠一君は天然色」の元ネタ?M13、歌のおねえさん風なDiana RossがキュートなM14など、聴きどころ満載。


 4.Sufjan Stevens / Song for Christmas

Songs for Christmas

Songs for Christmas

  • アーティスト:Sufjan Stevens
  • 出版社/メーカー: Asthmatic Kitty
  • 発売日: 2006/11/21
  • メディア: CD
 

   鬼才スフィアンによる2006年の5枚組アルバム。全体にアコースティックかつメランコリックな雰囲気が漂い、多幸感に溢れたクリスマスソング集とは一線を画した仕上がり。2012年には続編が再び5枚組で出ている。


 5.セサミストリート / エルモ・セイヴス・クリスマス

   全編エルモがメインボーカル。ウザ可愛さ全開、でもエルモなので憎めないといういつものパターン。M12“Feliz Navidad”(Jose Felicianoのカバー。スペイン語圏の定番クリスマスソングだそう)が特にポップ。子どもも大人も楽しめる1枚。

 

「クリスマスソングを何か」(2015年12月)

 昨年12月号の本欄ではクリスマスソングへの偏愛ぶりを綴りました。特に反響があったわけではありませんが、今年も懲りずに紹介します。
 我が家ではクリスマスソングを流していいのは11月1日から12月25日までと決めています。期間中以外は、気になるアルバムに目星をつけることがあっても聴くのはおあずけ。今回の5枚はどれもクリスマス以外の時期に入手して寝かせていたものです。同じくクリスマスソング好きらしい、音楽家サエキけんぞう氏もそうだと知って急に親近感が。曰く、「クリスマス・アルバム道は数年がかり」。まったく同感であります。

 1.ジャクソン5 / クリスマス・アルバム

クリスマス・アルバム

クリスマス・アルバム

  • アーティスト:ジャクソン5
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2011/06/08
  • メディア: CD
 

  全曲ハズレなしですが、一曲あげるなら“Have yourself merry little Christmas”でしょうか。バラード調から一転、終盤でグルーヴィーな(実際、”groovy new year”と歌っています)アレンジの”We wish a merry Christmas”につながるのが面白い。


 2.フランク・シナトラ / クリスマス・アルバム

クリスマス・アルバム

クリスマス・アルバム

  • アーティスト:フランク・シナトラ
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2004/11/03
  • メディア: CD
 

  1曲目の”Jingle Bells”は数あるバージョンの中でも特にオススメ。コーラス隊の”Jingle Bell”リフレインから、洒脱で余裕たっぷりなシナトラのクルーナーボイスへ、という流れのせいか、ついディナーショーのオープニング場面を妄想してしまいます。照明の落ちたステージでコーラスが聴こえてきたと思うと、舞台袖から軽やかな歩みでシナトラ登場そしてスポットライト!みたいな。

 

   3.と4.エディ・ヒギンス・トリオ / クリスマス・ソングス(Ⅰ&Ⅱ)

クリスマス・ソングス

クリスマス・ソングス

 
クリスマス・ソングス II

クリスマス・ソングス II

 

   エディ・ヒギンス晩年のトリオ作品。どこまでも聴きやすくまとまっていて、全く奇を衒ったところがありません。ジャズのスタンダードでこの感じだと退屈に思いそうなところ、しみじみ聴き入ってしまうのはクリスマスソングだからでしょうか。


 5.V.A. / クリスマス天国

   雪村いづみトニー谷吉永小百合など日本の50年代の音源を集めたオムニバス。珍盤の類と思いきや、なかなか乙でした。ちなみに選曲のパラダイス山元氏はグリーンランド国際サンタクロース協会から公認サンタクロースに任命されているそう。

 

*1:通称:山居新聞

*2:先週、このときのテキストの内容を覚えてくださっていたお客様が当店に来られ、ひとしきり話が弾んだ