珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

雑誌雑感・続

  昨日、丸善で雑誌売り場をのぞいてみたら、月末というのに普段より活気に欠けているような気がした。ここ数か月、多くの雑誌が増刊号で凌いでいることはちらほら見聞きしていたのだけれど、こうやって網羅的に提示されると現状が際立つというか。そんな中、暮しの手帖最新号を発見して少しほっとする。

暮しの手帖 5世紀7号

暮しの手帖 5世紀7号

  • 発売日: 2020/07/29
  • メディア: 雑誌
 

  さっそく入手し、ページをめくっていくと程なくお出ましになったのは小林カツ代先生。といっても料理ではなく、平和への思いに焦点が当てられた短い記事だった。なるほどこの時期にふさわしい。

 帰宅後、恒例となった店本棚のバックナンバー入れ替え(初夏→夏)も済ませた*1。一番古い2007年の第四世紀29号では、奇しくもカツ代Jr.であるところのケンタロウ氏がベーシックなカレー(肉・人参・玉ねぎ・じゃがいものカレー)への熱い思いを語っている*2。この29号はほかにも牧野伊三夫さんの随筆が載っていたり(最新号ではイラスト入りで自分のお昼ご飯を紹介している)、若菜晃子さんの連載「徒歩旅行」が始まっていたり*3と読みどころ多し。 時間をおいて読み返したときに何か新鮮な発見があるのは、暮しの手帖に限らず良い雑誌に共通する要素ではないだろうか。

暮しの手帖 2007年 08月号 [雑誌]

暮しの手帖 2007年 08月号 [雑誌]

  • 発売日: 2007/07/25
  • メディア: 雑誌
 

 

 ところで最近の雑誌といえば、淡交社の「なごみ」8月号も店のマガジンラックに配置している。当店のお客様が載っておられるのを偶々知り、初めて買ってみた。

 同誌は数年前にリニューアルしてから、茶道から縁遠くとも興味を持てる記事が増えたように思う。とりわけ、姜尚美さんと平松洋子さんの「東西おいしい往復書簡」。”遺したい味””遺したいまち”をテーマにしたこの連載なんて、もう店主の趣味ど真ん中すぎて、書籍化されるまでなるべく読まないでおこうと思っていたくらいである。ちなみに今回は姜さんのご担当。もちろん、言うのも野暮な面白さであった。

なごみ2020年8月号

なごみ2020年8月号

  • 発売日: 2020/07/28
  • メディア: 雑誌
 

*1:並べてみて、2018年夏の95号が欠けているのに気づきました。そのうち補完します

*2:曰く「ベーシックなカレーが一生食べられないなら、生きていけないかもしれません。僕なんか毎日カレーでもいい。一日中カレーでもいいですよ。」

*3:第一回の行き先は豊橋。どうやらmurrenも最新号が出たようで、次の定休日には手に入れたい