店に新しめの雑誌を置くと賑やかになっていいですね。しばらく店のマガジンラックがスカスカで寂しい日々でしたが、1、2冊増えるだけでも印象が違う。
・『ちゃぶ台』6号(2020年秋/冬号)
久々に購入してみたら、読み応えある長めの記事が多くなった印象でした。「分解とアナキズム」(藤原辰史と松村圭一郎の対談)など特にそう。クロポトキンへの言及もあったりして、ここでいうアナキズムは鶴見さんのそれと似ているなーと。最近読んだ森元斎の論考*1でも、抵抗に関する鶴見さんの“脱構成”が引用されていました。そういえば鶴見さん今夏で七回忌ですね。
・『BRUTUS』932号(特集:音楽と酒)
バーだけでなく喫茶店もいくつか載っていたので、店のマガジンラックに置きました。特集後半の「もしもピーター・バラカンがミュージック・バーを始めるとしたら。まずは揃えたい32枚のレコードストーリー。」が特に良いです。渋谷にあったロック喫茶ブラックホークの記事もあり。いまちょうどブラックホークに関する本(松平維秋「SMALL TOWN TALK~ヒューマン・ソングをたどって」)を読んでいまして、自分としてはタイムリーな特集でした。
BRUTUSについては熱心な読者とはいえないのですが、本号のひとつ前、931号のカスタード特集もけっこう面白かったです。カスタードにさしたる思い入れは無いものの、ヒルトップ*2のプリンアラモードの美しさにはぐっときますね。平松さんがエッセイを寄せていた西荻のグレースも気になる。
・『ステレオ時代』18号
これは店には置いてないのですが、表紙に「tu: tu:」*3の写真が載っていて思わず二度見したという報告(誰に?)。表紙になるくらいですから誌面でも詳しく紹介されています。記事を一読してみて、このアンプの謳い文句である「ハイブリッド(アンプ))」の意味が朧気ながら理解できたような気がしました。