珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

珈琲本追加:『marie=madeleine 1~4』

 先日お取り扱いについてご案内しました絵本『いきかえる』。発売日である昨日9/30に届きまして、さっそく店頭に並べております。今回も色味が美しく、小品といった佇まいながら手元に置きたくなる一冊です。見本もありますので喫茶のお供にご一読を。

 さて、売り物ではないのですけれども、店の本棚には最近、久々に珈琲本を追加しました。1999年から2001年にかけて発行されていたリトルプレス『marie=madeleine』、しかも全4号の完本であります。長いこと探していただけに、一気にコンプリートできたのはうれしい限りです。こちらは当店で以前ご著書(ベルク本)も販売させていただいた文筆家の木村衣有子さんと、フリーペーパー『甘苦一滴』をはじめ、現在も珈琲まわりの取材記事等を多く手掛けられている田中慶一さんの初期のお仕事にあたる冊子です。田中さんのご著書『京都喫茶店クロニクル』の巻末に収録されたお二人の対談でも言及されていますので、喫茶ファンなら一度は目を通しておきたい文献といえるでしょう。実際、特集記事はいずれも独自の視点と掘り下げ方がすばらしく、20年以上経った今でも隅々まで新鮮に読むことができました。特に「六曜社地下店の一日」(2号)、「イノダコーヒ自由研究」(3号)なんて、タイトルからしてグッときます。

 ついでに、同誌の回想録のようなテキストを見つけたのでリンクを貼っておきます。書き手はプチメック創業者の西山氏。これもぜひ併読をお勧めしたいところです。

『marie madeleine』 (続・木村衣有子さんのこと)|西山 逸成(Itsunari Nishiyama)