珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

*[日々][お店のこと

 物件ご近所への挨拶回り。先日ご不在だったお宅を再訪問し、工事のことなどお伝えする。ちょうどお昼どきに重なり、今日もサカイの前には行列ができていた。

 そのまま大宮通を自転車で南下、西陣のゲストハウス紫月でお昼ごはん。カフェで珈琲豆を使っていただいているので、減り具合の確認も兼ねての訪問。と思っていたら、ちょうど次の注文をしようかというところだったそうでよいタイミングだった。こちらはランチメニューは基本ベジ。今日はレンズ豆のがんもどきをメインに副菜数品、とうもろこしご飯とお味噌汁。どれも丁寧に作られていて大変おいしくいただく。

 そのあと木と根に納品、Tさんのマドレーヌをめざとく発見し買い求める。帰りは喫茶休憩しつつ北上、晩ごはんの食材を買って帰宅。

 晩の献立:水かれいのおろし煮、人参酢味噌和え、大根葉の炒め煮、具沢山味噌汁、もち麦入り胚芽米、ぬか漬け。

 

*[読んだ本]「渋江抽斎森鴎外(中公文庫)

 この本のことは須賀敦子のエッセイ*1で知って気になっていた。

 変わった構成だったが最終的には面白かった。変わった、というのは、抽斎の出生までに数十頁かけて、鴎外自身が抽斎を知るに至ったきっかけや抽斎の係累・同時代人の事績などが詳説されていたり、その抽斎が生涯を終える時点でまだ半分くらいの頁が残っていたりするところ。人物としては、抽斎の四人目の妻の五百が特に活き活き描かれており、抽斎とどちらが主人公なのかわからなくなる。

 この中公文庫版は表紙が下の画像のとおりちょっと物騒な感じなのだけれど、読み進めていくと、この絵は作中の劇的な場面を描いたものであることが判明する。ちょっとしたオマケのようでもあり、持ってて楽しいのは岩波文庫版よりこちらかも。

渋江抽斎 (中公文庫)

渋江抽斎 (中公文庫)

 

 

*1:出所失念。確か須賀さんが父君から「鴎外くらい読め」とかなんとか言われて抽斎の伝記も読んでみたけどその当時はよくわからず、後になって読み返したらやっぱり凄いと思った、みたいな論旨だったような。