珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

読んだ本:文化系のためのヒップホップ入門2 長谷川町蔵、大和田俊之(アルテスパブリッシング 2018)

 

文化系のためのヒップホップ入門2 (いりぐちアルテス009)

文化系のためのヒップホップ入門2 (いりぐちアルテス009)

 

 

 7年ぶりの2冊目。ヒップホップを音楽ジャンルではなくお笑いやゲーム=所与のルールに基づく競い合いになぞらえて語るところなど、基本的な考え方は前作を踏襲している。今回はジャズと絡めた鼎談に読み応えがあった。

 それにしても相変わらずヒップホップに馴染みがないもので、本筋から脱線した話の方をより面白く感じてしまう*1。加えて、紹介されている音源をyoutubeで試しに観てみても、お、いいなと思うのはヒップホップ寄りでない作品だったりする*2。それでも三冊目が出たらまた読むのだろうなあ。

  ちなみに、前作をきっかけに聴いた曲の中では、Pharcydeの「Ohta Fish」が一番気に入っている。本書で取り上げられた2012~2014あたりの作品には似たようなテイストのは少なそうに思えたがどうだろう。これまた人名や用語に馴染みがないせいで、文章を読んだだけではどんな曲調なのかなかなか見当がつかないのである。

 


The Pharcyde- Otha Fish


Bruno Mars - Treasure (Official Video)

 

*1:例:宇崎竜童とアイヴィールック(P248)、ブルーノートとヴァーヴの現在(P196)等々

*2:特にBruno MarsのTreasure、PVの時代錯誤感含めてたまらない。2013年のヒット曲らしいけれど全然知らなかった。こうして考えると、ヒップホップだけでなくて現代アメリカのヒットチャート全般が、自分にとっては相当に遠い存在なのだと思わざるを得ない