珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

マガジンラックに暮しの手帖

 店主は本・雑誌が好きなもので、店内には書棚のほかに小さめのマガジンラックを設置している。今のところ常備しているのは京都新聞の朝刊*1暮しの手帖。二週間営業してみて感じたのは、暮しの手帖の人気ぶりである。おそらく書棚にある本全体を含めても、お客様の閲覧率はダントツで一位だろう。
 そんな暮しの手帖、店主が毎号読むようになったのは2008~2009年くらいのこと。就職を機にした一人暮らしで家事全般をこなすようになり、日々の自炊も板についてきた頃、とある料理の記事に目をとめたのがきっかけだったと記憶している*2
 当時、同誌は前編集長による誌面刷新から数年ほど経った時期にあたり、売上も回復基調だったと聞いたことがある。そんな昇り調子な雰囲気は誌面にも充溢していて、ちょっとした連載にも豪華な執筆者が揃い、どの記事からも真剣さと美意識*3が垣間見られた。商品テストや「すてきなあなたに」といった名物記事しか知らなかった自分にとっては、老舗のリニューアルというより意欲的な新雑誌が創刊されたように感じたものだった。
 以来、オフィシャルな定期購読こそしていないものの、我が家では毎号欠かさず読む定番雑誌としてのポジションがすっかり定着した。編集長が交代して4年目の今夏にはいよいよ第5世紀に突入し、うちにあるバックナンバーもとうに70冊を超えている。連載記事や雰囲気が多少変わったとしても*4、引き続き定点観測的に目を通していくのだろうと思っている。

 と、前置きが長くなったけれども、暮しの手帖の好評ぶりにお応えして、書棚の方にシーズンごとのバックナンバーを並べることにした。具体的には2007年から2018年までの冬号、店内にて珈琲とともにご自由にご覧ください。

*1:実は定期購読を申し込み損ねたままオープン当日を迎えてしまい、毎朝コンビニまで買いに行ってます

*2:第4世紀33号「日本の調味料さしすせそ」。レシピは筑前煮ほか和食の定番おかずがいくつか。「煮ない時間が煮物を作る」など、つきぢ田村の田村隆氏がキャッチーなキーワードを連発していたのが印象的だった

*3:いま振り返るとやや過剰とも思えるのだけど、その頃単なる会社員だった店主にはいちいち新鮮だったのです

*4:昔、当店の小冊子に書いたことがありますが、個人的には現編集長に代わってからの方が好みです