国内外のポピュラー音楽を主な素材として執筆活動を続けてきた著者が、平成の30年間を個人史と絡めて振り返った一冊。当ブログでも先日ちらっと取り上げたように、初出はnoteの連載記事*1。
この連載は昨年の正月早々唐突に始まり、1年を一章として30年分コツコツ続いたうえ、終わったと思ったらアウトテイクと称した番外編が始まったりして、最終的には相当な分量にのぼった。それでも店主にとって著者は敬愛してやまない書き手のひとりであり、これタダで読めていいのかしら・・・?と困惑しつつ、しっかりプリントアウトして保管していたのだった。それだけに今回の書籍化は大変うれしい。
書籍の形で一気に通読してみると、今までこれ良いな、気になるな、と思ってきた色々な音楽について、かなりの確率で著者が先達的な役割を果たしてくれていたことが改めてよくわかった。また、ファンの妄想めいた物言いになるのを承知で書かせてもらうと、言及される喫茶店は馴染みのある店ばかりだし*2、ところどころでニアミスしていたこともわかって一方的に不思議な縁を感じている。来月には誠光社で出版イベントもあるとのこと、万難を排して駆けつける所存である。
*1:ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック 1|mrbq|note
*2:七ツ森、クラシック、ジェリージェフ、羽當