珈琲山居のブログ

京都市の珈琲店、珈琲山居(こーひー・さんきょ)です。こちらのブログから、お店に関するお知らせや日々のあれこれをお届けします。

冬休み二日目は神戸へ。

 昨日は神戸に出かけていた。今回の目的はテイクアウト用の箱類や包材の調達*1と、大先輩であられる珈琲屋さん*2への開店報告。

 …というのは建前みたいなもので、我々にとって常に“何となくイイとこ”である神戸の街は、用事があってもなくても気晴らしに出掛ける先として不動のポジションを築いている。開店準備が佳境に入った昨秋以降、京都というか店に張り付きっぱななしの日々が続いており、夫婦揃ってそろそろ神戸行きたいモードに突入していた。

 目的といってもサクッと済むようなタスクでしかなく、特に何をするわけでもない。それでも現地では海側・山側問わずよく歩くので、運動不足の解消には一役買ってくれる。今回は自分たちのよく行くお店に定休日が多かったのだけれど、そのおかげでようやく初訪問がかなったところもあり、やっぱり良いリフレッシュにはなったのであった。

【今回の初訪問と一言メモ】
欧風料理もん
→木を主体とした焦げ茶系の内装や柱の装飾など、今はなき浅草アンヂェラスを彷彿させる。それでも老舗の洋食店らしい重厚さを感じるのは、板に打ち付けられたリベットのせいだろうか*3

 ちなみに注文したのはオムライス。薄めの味付けな上にソース別添え。ケチャップがかかっていると見た目は決まる反面どうしても味が濃くなりがちなので、薄味好みな店主にはこの配慮が非常に嬉しい。ボリュームもたっぷり。一緒に味噌汁が供されるのもよかった。しっかり出汁が効いていたけれど、もしかしたらフライやらグリルやらで使う魚介のアラだったのかしら。


にしむら珈琲店北野坂
→以前読んだ伝記本に、日本初の会員制喫茶店だったと書いてあった覚えが。外装は蔦の絡まる煉瓦造りの一軒家風。洋館といえばそうに違いないのだけど、ダークな色合いのせいか少し控えめな印象を受ける。内装は天井廻り縁の装飾が独特。調度の類はドイツともイギリスともフランスともつかず、アールデコ色強めながら特定の様式に括れない感じが面白い。古くて風格ある喫茶店には違いなく、天井が低くても窮屈さは感じず居心地最高。
 なお、北野坂店についてはケーキのラインナップが他の店舗とちょっと違う*4。にしむらのケーキといえば御影のセセシオンであり、冬場にはフランクフルタークランツも作っていると聞いたことがある。そしてクランツといえば当然バタークリームであり、かねて注目しているものの、神戸エリアのみに展開するにしむらにはそうそう行く機会がなく、いまだにありつけていない。

*1:三宮の阪急に売場面積最大規模の冨澤商店が入っていることがわかったので実物をチェックして買おうとなった

*2:大丸近くの地下に佇む「旧居留地珈琲庵」。店主のGさんとは2年前に手回しロースターのワークショップで知り合った

*3:このところどこにいっても、内装ばかりに目がいってしまう

*4:元町店の前を通りがかったときにちらっと見えたカーディナルシュニッテンやデュオショコラは、北野坂店のメニュー表には載っていなかった